2007 04/23 更新分
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 「宇井純さんを偲ぶ会」 6月23日に開催

◆昼の部:公開自主講座「宇井純を学ぶ」  夜の部:「偲ぶ集い」◆

昨年11月、74歳で亡くなった宇井純さん(元日本環境会議代表理事)の「偲ぶ会」が07623日の午後と夜に分けて開催されます。主催は「宇井純さんを偲ぶ会」で、日本環境会議(JEC)は唯一の共催団体になっています。また、JECからはこの「偲ぶ会」の世話人に、寺西俊一事務局長(一橋大学)と山下英俊常務理事補佐(同)がなっています。

「偲ぶ会」は、昼の部として「宇井純を学ぶ」と題し、かつて故人が15年間にわたって行った公開自主講座をゆかりの東大・安田講堂で“再現”する試みと、夜の部は「宇井純さんを偲ぶ集い」とし、生前親交の深かった各界の人たちの発言や作家の石牟礼道子さんのメッセージなどが披露されるという二部構成になっています。

このうち昼の部ではJECから淡路剛久さん、宇沢弘文さん、原田正純さんが「宇井さんの言葉と仕事」について講演します。「偲ぶ会」では多くの人たち、とりわけ学生や若い人たちの積極的な参加を呼びかけています。


「偲ぶ会」の呼びかけ、開催要領は次の通り。
〈呼びかけ〉
昨年11月11日の宇井純さんのご逝去は、私たちにとってこれ以上ない深い悲しみでした。
田中正造ゆかりの栃木で2歳から多感な高校時代までを過ごした宇井純さんは、化学会社に就職後、研究者の道に転じられました。そして、水俣・新潟の現場を歩き技術者の観点から水俣病加害企業の責任を明らかにしたこと、知や学問のありかたを「公害原論」「大学論」で実践的に問うたこと、その自主講座運動のネットワークで各地の被害者闘争や住民運動を支えたこと、環境に見合った畜産排水処理装置や浄化槽の創案者であること、沖縄で教鞭を執りながら島を覆う乱開発に警鐘を鳴らし続けたこと……余人をもって換え難い数々の実践を真っ直ぐに貫かれた人でした。 
人の生命と生活がないがしろにされる事態や、自然環境が切り売りされる状況は、国内外を問わず枚挙に暇ありません。そんな時代であればこそ、反公害運動や環境教育をめぐる宇井さんの言動は、私たちの現在地をとらえ返す鏡・行先を照らす灯として、かけがえがありません。また、沖縄大学を定年で退職の折、奥様が運転する車で、島伝い陸伝いに日本列島各地の運動仲間を訪ね1ヵ月かけて帰京されたというお話には宇井さんの人柄が偲ばれます。
ご葬儀には全国からのべ700人が駆けつけてお別れをしましたが、私たちはまだ、宇井さんの足跡と業績について学び尽くしておらず、伝え尽くしてもいません。そこで、ご冥福を祈るとともに、生涯をかけて発信されたメッセージを受け止めなおすべく、ご存命だったら75歳の誕生日にあたる6月に「宇井純さんを偲ぶ集い」を企画しました。当日は午後から「公開自主講座 宇井純を学ぶ」も行われます。あわせて、皆様のご参加・ご協力を呼びかけます。
≪昼の部≫ 公開自主講座「宇井純を学ぶ」
〈日  時〉
〈会  場〉
2007年6月23日(土) 13:00~16:00
東京大学・安田講堂
〒113-8654 東京都文京区本郷7-3-1
地下鉄南北線「東大前」歩5分
丸の内線「本郷三丁目」歩7分
http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/map01_02_j.html
〈趣  旨〉 宇井純さんは、公害と環境の研究と運動において、常に「気になる人」だった。宇井さんの言葉と仕事は、ポジティブに、また人によってはネガティブにも、強いインパクトがあった。宇井さんはよく歩き、多くの人と語り、そして仕事をした。昨年11月に宇井さんは亡くなったが、彼のインパクトは多くの人たちの中に生きている。
「公害に第三者はいない」という科学の客観性と公平性に関わる問題提起、「分からなくなったら現場に出ろ」という現場主義、「矛盾している情報を掘り下げてゆくとそこに真実がある」という論理的思考と実証的データの重視、「複数の研究分野をもて」という学際的研究の実践、「どんな立場にいてもやることはある」という連帯への指向など、宇井さんの遺した言葉を、私たちは自分なりに咀嚼し、あるいは批判して、今後に活かす必要がある。
そこで私たちは、学問や大学に対する批判も含めて、宇井さんの言葉と仕事が自分にとってどんな意味を持つのかを、宇井さんを直接知らない若い世代とともに考えるための場を企画した。
〈プログラム〉 講演:宇井さんの言葉と仕事は、何だったのか
淡路剛久(早稲田大学教授)、宇沢弘文(東京大学名誉教授)、最首悟(和光大学名誉教授)、桜井国俊(沖縄大学学長)、原田正純(熊本学園大学教授・水俣学研究センター長)、宮内泰介(北海道大学准教授)、吉岡斉(九州大学教授)
討論:宇井さんの言葉と仕事を、今後の研究と教育にどう活かすか
パネラー:鬼頭秀一(東京大学教授、環境倫理学)、山下英俊(一橋大学講師、廃棄物・リサイクル研究)、友澤悠季(京都大学大学院生、公害論研究)、三輪大介(京都精華大学大学院生、コモンズ研究)ほか数名。
モデレーター:小林和彦・井上真
〈資料代〉 1000円(学生500円)
〈主  催〉 公開自主講座「宇井純を学ぶ」実行委員会
実行委員:井上 真(農学生命科学研究科・教授)、上野千鶴子(人文社会系研究科・教授)、宇沢弘文(経済学研究科・名誉教授)、金森修(教育学研究科・教授)、川本隆史(教育学研究科・教授)、鬼頭秀一(新領域創成科学研究科・教授)、小林和彦(農学生命科学研究科・教授)、佐藤仁(新領域創成科学研究科・准教授)、菅豊(東洋文化研究所・准教授)、清野聡子(総合文化研究科・助教)、廣野喜幸(総合文化研究科・准教授)、丸山真人(総合文化研究科・教授)
=50音順、いずれも東京大学教員
〈共  催〉 日本環境会議
≪夜の部≫ 「宇井純さんを偲ぶ集い」
〈日  時〉
〈会  場〉
2007年6月23日(土) 18:15~20:45
文京区民センター 3A会議室
東京都文京区本郷4-15-14  TEL 03-3814-6731
都営地下鉄三田線・大江戸線「春日」A2出口上
東京メトロ丸の内線「後楽園」4b出口 徒歩5分
東京メトロ南北線「後楽園」6出口 徒歩5分
http://www.city.bunkyo.lg.jp/sosiki_busyo_academy_shisetsu_gakusyubunka_
kumincenter.html
〈プログラム〉 上映:故人の映像(07年2月放映 2~3分)。別室では映像など上映
発言:宇井紀子、桑原史成(写真家)、坂東克彦(弁護士)、野忠義(カネミ油症被害者)、早乙女順子(那須の自然に学ぶ会)、平仲信明(元ボクシングJウェルター級世界王者・沖縄在住)、柳田邦男(ノンフィクション作家)、立川勝得(元「大学論」実行委員会)
メッセージ:石牟礼道子[代読]
献杯:土本典昭(記録映画作家) 
懇談:バイキング方式のドリンク・軽食を用意します。
献花:休憩・懇談時に季節のカラフルな花を献花する遺影コーナーを設けます。
〈参加費〉 2500円(家族と同道の小学生以下無料)
〈連絡先〉 「宇井純さんを偲ぶ会」
公開自主講座「宇井純を学ぶ」実行委員会
〒113-0021 東京都文京区駒込3-9-3トライビル内 亜紀書房気付
Tel 03-3824-7238 Fax 03-3824-7256
E-mail  ui@akishobo.com
〈パンフレット〉 パンフレット.PDF
上記のPDFファイルを見るにはAdobe Acrobat®が必要です
「偲ぶ会」、賛助金を募っています
「宇井純さんを偲ぶ会」では当日の「昼の部 自主講座」「夜の部 偲ぶ集い」への賛助金を募っています。お志のある方はご協力ください。
賛助金をお寄せくださった方は昼の部資料代・夜の部参加費を無料とし、会場で昼夜共通チケットをお渡しします。
6.23賛助金  1口 3000円  
送金先=郵便振替口座  宇井純さんを偲ぶ会  00160-0-650128

※賛同者(*偲ぶ会世話人)
アイリーン・スミス(グリーン・アクション)/青山俊介(水俣フォーラム)/青山正*(反公害輸出通報センター、トライ)/浅井真由美(協同センター・労働情報)/荒木哲郎(苓北町町民の会)/安藤多恵子(市民エネルギー研究所)/生駒研二(天草の自然を生かす会)/諌山茂(水俣病互助会)/石牟礼道子(本願の会、詩人)/板橋明治(渡良瀬川鉱毒根絶太田期成同盟会)/井野博満(エントロピー学会)/井上澄夫(元『土の声・民の声』編集部)/伊波義安(奥間川流域保護基金)/上辻孝雄(栃木高校同窓生)/植村振作(天草の海を考える会)/大浜清(千葉の干潟を守る会)/生越忠(地質学者)/尾谷研(教員)/落合雅雄(栃木高校同窓生)/加藤たけ子(さかえの杜・ほっとはうす)/金玉靖子*(元「公害原論」実行委員会)/神山英昭(足尾の緑を育てる会)/川上敏行(チッソ水俣病関西訴訟原告団)/川鍋昭彦*(元「大学論」実行委員会、パンオフィス)/川原一之(アジア砒素ネットワーク)/川本ミヤ子(水俣病資料館語り部)/北垣潮(龍ケ岳の海と食を護る会)/木野茂(立命館大、大阪市大自主講座)/久保田好生*(東京・水俣病を告発する会)/栗原彬(政治社会学者)/桑原史成(写真家)/高良勉(詩人)/小林和彦*(東京大)/児玉寛太郎(会社役員)/最首悟(教員)/早乙女順子(那須の自然に学ぶ会)/坂下栄(合成洗剤追放東日本連絡会)/坂原辰男(田中正造大学)/坂本しのぶ(水俣病互助会)/桜井国俊(沖縄大)/佐々木清登(水俣病患者連合)//佐藤英樹(水俣病被害者互助会)/猿山弘子(渡良瀬遊水池を守る利根川流域住民協議会)/四方洋(ロシナンテ社)/実川悠太(水俣フォーラム)/下田守(下関市立大)/嶋津暉之(水源開発問題全国連絡会)/菅井益郎*(国学院大)/杉本栄子(さかえの杜・ほっとはうす)/鈴木久仁直(地方公務員)/関礼子(環境社会学会)/高木久仁子(高木仁三郎市民科学基金)/鷹取良典*(レインボー)/滝澤太郎(滝沢ハム)/田嶋いづみ(「水俣」を子どもたちに伝えるネットワーク)/田嶋龍司(建物と人と環境のフォーラム)/高松健比古(渡良瀬遊水池を守る利根川流域住民協議会)/立川勝得*(元「大学論」実行委員会、亜紀書房)/玉木譲(河浦の自然を護る会、羊角湾を守ろう会)/谷洋一(アジアと水俣を結ぶ会)/田村秀明(田中正造の生家を守る市民の会)/土本典昭(記録映画作家、水俣に産廃処分場?とんでもない!全国の声)/寺西俊一*(日本環境会議事務局、一橋大)/旗野秀人(新潟水俣病・安田患者の会事務局)/花崎皋平(さっぽろ自由学校「遊」)/原田正純(熊本学園大)/坂東克彦(弁護士)/日吉フミコ(水俣病市民会議)/平仲信明(㈱平仲、元WBA世界Jウェルター級チャンピオン)/広瀬一好*(Web「環っ波」主宰)/広瀬武(足尾鉱毒事件・田中正造記念館)/藤田祐幸(エントロピー学会)/藤林泰(埼玉大・共生社会研究センター)/藤原寿和*(化学物質問題研究会、カネミ油症被害者支援センター)/布川了(渡良瀬川研究会)/福地曠昭(沖縄人権協会、沖縄・ベトナム友好協会)/舩橋晴俊(環境社会学会)/古谷杉郎(全国労働安全衛生センター連絡会議)/細谷孝(中央大)/星野芳郎(現代技術史研究会)/真喜志好一(沖縄環境ネットワーク)/松崎忠男(チッソ水俣病患者連盟)/松本基督(天草の海からホルマリンをなくす会)/松本勉(水俣病市民会議)/丸山茂樹(生活クラブ生協)/宮澤信雄(「水俣病事件四〇年」著者)/山下英俊*(日本環境会議事務局、環境三四郎)/柳田邦男(ノンフィクション作家)/矢野忠義・トヨコ(油症医療恒久救済対策協議会)/山路靖雄(現代技術史研究会)/横田憲一(チッソ水俣病関西訴訟を支える会)/横山正樹(フェリス女学院大)/依田彦三郎(元東大工助手会)            =07年4月10日現在。50音順、敬称略

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