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◆訃 報◆
宇井 純さん (JEC代表理事・沖縄大学名誉教授)
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宇井純さん、かねて療養中でしたが06年11月11日午前3時34分、入院先の東京慈恵会医大病院で、胸部動脈瘤破裂のため亡くなりました。74歳でした。
通夜は11月15日午後6時から、葬儀・告別式は16日午前10時から、桐ヶ谷斎場(東京都品川区西五反田5-32-20)で執り行われます。喪主は妻・紀子(のりこ)さんです。
宇井純さんは1956年に東大応用化学科卒後、化学メーカーの日本ゼオンに就職した後、1959年に東大大学院に復学、65年に新設の都市工学科工学部助手になり、以後、21年間助手を務め、その間、1970年から15年間にわたって大学における公開講座のさきがけとなる「自主講座」を主宰、水俣病はじめほとんどの公害事件の調査・研究、被害者の支援などに奔走されました。1986年に沖縄大学教授に転じ、沖縄においても赴任2日目から新石垣空港建設反対運動に巻き込まれたり、赤土流出・海洋汚染対策、畜産排水処理の回分式プロセスの確立・普及などに注力、常に現場主義を貫き、“行動する研究者”といわれました。3年前に定年退職、東京に戻りました。
昨年から今年5月まで8ヵ月にわたる闘病生活の後、退院しましたが、9月7日再入院。一時は快方に向かったものの、11月11日深夜病状が急変、ご家族に見守られながら帰らぬ人となりました。11月末には、あの『公害原論』の新装版が出版される予定となっていましたが、それを手にすることなく旅立ってしまいました。
JECでは代表理事の一人として、長い間、組織の活性化に尽力されました。心からご冥福を祈ります。
写真:相手が市民、学生どんな場でも“聞く耳”をもっていた宇井さんだった=01年6月15日、東大・駒場で
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