第3回東アジア環境経済学学術交流シンポジウム@一橋大学 |
「第3回東アジア環境経済学学術交流シンポジウム」(主催:第3回東アジア環境経済学学術交流シンポジウム実行委員会)が2月20日、21日、一橋大学で開催されました。日本、韓国、中国、台湾から約80人が参加し、東アジアの循環経済と環境ガバナンスをテーマとした2つの全体セッションが行われました。 |
20日の全体セッションでは、日本環境会議の顧問である宇沢弘文先生が、「地球温暖化と持続可能な経済発展」(Global Warming and
Sustainable Economic Development)について、21日の全体セッションでは、柴田徳衛先生が、「東アジアの主要大都市における交通渋滞のコントロール」(Controlling
the Traffic Congestion in East Asian Metropolises)について招待講演を務めました。 |
宇沢先生は、地球温暖化問題を取り上げ、自然環境から享受するメリットとデメリットが、先進国と途上国間、また世代間において、不公平に分布していると指摘しました。「比例的炭素税」を提案し、 CO2の排出に対してかけられる炭素税を、各国の一人あたりの国民所得に比例させること。また、「大気安定化国際基金」を設立し、比例的炭素税による収入の一定割合を、同基金に拠出し、途上国に配分するよう提案しました。 |
柴田先生は、東アジア主要都市が抱える自動車による交通渋滞を取り上げました。都市部を通行できる車両数の制限や、 公共交通機関の利用促進のため、運賃値下げ、あるいは無料化を行う各国の事例を紹介しました。また、1923年の関東大震災後、一橋大学がキャンパスを東京の中心地から国立に移したことに触れ、首都機能分権化の先例とし、交通渋滞の緩和に貢献したと述べました。 |
また、2日間にわたるシンポジウムの分科会のセッションでは、約60本の発表が行われ、スウエーデンのウプサラ大学や国連大学からの参加者も交え、活発な議論が行われました。 |
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